カバ・カナルス・ナダルとは?
カバはスペインで造られる高級スパークリングワインで、製法はフランス・シャンパーニュと同じく伝統的な瓶内二次発酵(トラディショナル方式)です。大型タンクで二次発酵を行うシャルマー法や炭酸ガス注入法とは異なり、繊細でクリーミーな泡が特徴です。
D.O.カバはスペインの原産地呼称の中でも特殊な分類を受けており、ひとつのエリアではなく製法によって規定が定められている原産地呼称です。
よって指定された産地はスペイン各地に複数点在していますが、生産量の約90%は地中海沿岸のカタルーニャ州産で、中でもペネデス地区はカバ生産のメッカとして知られています。
カバ・カナルス・ナダルはカタルーニャ州バルセロナ市街から西に約38kmの村、エル・プラ・デル・ペネデス(El Pla del Penedès)にセラーを構える家族経営のカバ・メーカー。ファミリーのルーツは19世紀にまで遡ります。
現当主ジョアン・ミケル・カナルスの曽祖父の代より樽職人、ブドウ栽培およびワイン醸造卸などワインに携わる職業を代々行ってきたファミリーですが、1980年初頭に現当主の父アントニ・カナルス・ナダルが瓶内二次発酵によるスパークリングワイン生産、つまりワイナリー元詰めのカバ造りを始めることを決意。
かつて樽作りの工房だった建物をスパークリングワイン熟成のカーヴに活用し、1986年よりカバ・メーカーとしての新たな歴史を刻み始めました。
しかしながら、2000年代初頭までカバ・カナルス・ナダルの顧客は親族や知人、近隣の住民、ワイナリーに直接問い合わせてきた少数のエンドユーザーのみという、まさにファミリー・リザーブを地で行くカバ・メーカーでした。その高品質と親しみやすい価格が口コミで徐々に広まり、スペイン国内でのコンクール受賞を重ねるまでに。
この成功を受けて生産量を若干増やし、国際市場への輸出に踏み切ったのです。今では世界10カ国へ輸出していますが、とはいえ日本が最も多い輸出先だそうです。
スペイン国内の流通については現在でも個人のお得意様へのダイレクト販売が主で、レストランやワインショップへの卸売は地元バルセロナ市周辺のみと、ごく僅かにとどめています。このように国内外で大量に流通している大手メーカーとは一線を画す「クラフト・カバ」の生産者が、カバ・カナルス・ナダルなのです。