【簡単解説】アメリカワインの選び方 |ワイン初心者の方でもおいしいアメリカワインを選ぶ方法を紹介
アメリカワインを選ぶ際は、一般的なワインの選び方に加えて「産地と品種」にも注目することが重要です。

1.アメリカワインの特徴
アメリカワインは、全体の約90%が温暖な気候の「カリフォルニア州」で生産されていて、ブドウが良く熟すので「酸味が少なく、果実味の強いワイン」が多い傾向にあります。
しかし、アメリカにとって主要なワインの生産地はカリフォルニア州だけではありません。
冷涼な産地の「オレゴン州」や日本のように四季がはっきりとしている「ワシントン州」もアメリカにとって主要なワインの生産地となっています。
そのため、同じブドウの品種でも産地によって熟し方の違いがでて、「味わい」が大きく変わることから、「産地と品種」はアメリカワインを選ぶ際に重要な指標となるのです。
2.アメリカワインの選び方
| 一般的なワインの選び方 | こんなワインが選べる |
|---|---|
| ワインの色・タイプで選ぶ | 料理やシーンに最適なワインを選べる |
| ラベルで選ぶ | より簡単に、ワインの特徴を見分けられる |
| 甘口・辛口かで選ぶ | 自分の好みに合わせたワインが選べる |
| ボディで選ぶ | より最適なマリアージュを探せる |
| 酸味で選ぶ | さっぱり・スッキリした飲み口のワインを選べる |
| アメリカワインならではの選び方 | こんなワインが選べる |
|---|---|
| 産地と品種で選ぶ | 自分の好みに合わせたワインが選べる |
ワインの色・タイプで選ぶ
ワインの色・タイプは基本的に「赤ワイン」、「白ワイン」、「スパークリングワイン」、「ロゼワイン」、「オレンジワイン」の5つの色・タイプに分けられます。
併せて食べる料理やシーンに合ったワインを選ぶ指標になります。
それぞれの特徴や代表的なブドウの品種を下記の表で紹介します。
| ワインの色・タイプ | 特徴 | 代表的なブドウの品種 |
|---|---|---|
| 赤ワイン | ・原料は黒ブドウ ・渋みがある ・肉料理との相性が良い |
・カベルネ・ソーヴィニヨン ・メルロー ・ピノ・ノワール ・シラー |
| 白ワイン | ・原料は白ブドウ ・渋みがなく、スッキリとした酸味がある ・魚介料理との相性が良い |
・シャルドネ ・リースリング ・ソーヴィニヨン・ブラン |
| スパークリングワイン | ・炭酸ガスを含む「発泡性」ワイン ・脂っこい料理や味の濃い料理をサッパリと楽しみたいときにおすすめ |
・シャルドネ ・ピノ・ノワール |
| ロゼワイン | ・原料は黒ブドウ ・赤ワインと白ワインの中間 ・赤は重い、白は軽すぎる人におすすめ |
・カベルネ・ソーヴィニヨン ・メルロー ・ピノ・ノワール ・シラー |
| オレンジワイン | ・原料は白ブドウ ・白ワインよりは渋みがある ・白ワインだと物足りないという方におすすめ |
・リースリング ・ピノ・グリ |
赤ワイン
赤ワインは黒ブドウを原料とし、果汁と一緒に「皮や種」も丸ごと発酵させてつくられる事から赤身を帯びています。
皮や種から溶け出した「タンニン」が生み出す、独特の渋みと深いコクが特徴です。
この渋みには、お肉の脂っぽさを口の中でリセットしてくれる効果があるため、ステーキや煮込み料理など、お肉料理との相性が抜群です。
オーパス・ワン
相性のいい料理・シーン
ステーキなどの肉料理を頂くとき
白ワイン
白ワインは主に白ブドウを使用し、皮や種を取り除いた「果汁のみ」を発酵させてつくられるので、白い色に仕上がります。
そのため、赤ワインのような渋みはなく、リンゴやレモンのようなフレッシュな酸味が特徴です。
この酸味は魚介の生臭さを抑え、素材の甘みを引き立ててくれるため、カルパッチョや和食などとも非常に相性が良いワインです。
シャトー・モンテレーナ シャルドネ ナパ・ヴァレー、ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーブ シャルドネ
相性のいい料理・シーン
カルパッチョなどの魚料理、和食と頂くとき
スパークリングワイン
スパークリングワインは、炭酸ガスを含む「発泡性」のワインで、泡の爽快感が最大の特徴です。
発酵で出る炭酸ガスをワインに閉じ込めて「発泡性」を持たせています。
製法は、瓶の中で二次発酵させる伝統的な製法や、密閉タンクで発酵させる製法などいろいろあります。
キリッとした冷たさと泡の刺激が、脂っこい料理や味の濃い料理をさっぱりと流してくれます。
お祝いの席、パーティーなど華やかな雰囲気のときにおすすめです。
シュラムスバーグ ブラン・ド・ノワール、ロデレール・エステート カルテット ブリュット
相性のいい料理・シーン
脂っこい料理、味の濃い料理を頂くとき
ロゼワイン
ロゼワインは、黒ブドウを原料としたワインです。
原料は赤ワインと同じですが、製造方法が異なります。
具体的には、赤ワインよりも発酵期間を短くしたり、白ワインのように「果皮・種」を取り除いた果汁のみを発酵させたりする方法があり、味わいは赤ワインほど「渋み」が少ない点が特徴です。
そのため、赤ワインと白ワインの中間といわれることが多く、さまざまな料理と相性が良いです。
メイオミ・ロゼ
相性のいい料理
肉・魚などさまざまな料理を頂くとき
オレンジワイン
オレンジワインは、白ブドウを原料としたワインです。
白ブドウを使いながら、赤ワイン同様に「皮や種」も一緒に発酵させてつくられます。
白ワインのフルーティーな香りを持ちながら、赤ワインのような心地よい渋みも感じられる、複雑な風味を愉しめるのが特徴です。
フィールド・レコーディングズ スキンズ
相性のいい料理
辛みが強い料理、魚卵などクセのある料理、和食を頂くとき
ラベル(エチケット)で選ぶ
ラベルとはワインのボトルに貼られているワインの基本情報が書かれているものです。
エチケット(フランス語)とも呼ばれ、生産される国や地域によって記載内容が少し異なりますが、基本的には以下の内容が書かれています。
〈ワインのラベルに書かれている基本情報〉
- ワインの銘柄名
- 生産者名(ワイナリー名)
- 原産国/産地
- ヴィンテージ(収穫年)
- ブドウ品種
- アルコール度数
- 内容量
ワイン初心者の方は、ラベルでワインを選ぶ際は以下の点を押さえておくと良いでしょう。
〈ワイン初心者がラベルでワインを選ぶ際のポイント〉
- ブドウの品種を見る
「ブドウの品種」が分かれば、味のイメージがつくので、好みとは違うワインを選んで失敗するリスクが減ります。
以上のポイントを押さえれば、より簡単に、ワインの特徴を見分けられるでしょう。
甘口・辛口で選ぶ
「甘口・辛口」は、ワインの甘さを表す指標です。
これは完全に自分の好み、その時の感覚で選ぶと良いでしょう。
「甘口」のワインは、口に含むと甘さを感じ、デザート感覚で楽しめるものが多く、ワイン初心者にも親しみやすいタイプです。
中間的なタイプは、はっきりと甘いわけではありませんが、辛口に慣れていない人でも比較的飲みやすいスタイルといえます。
「辛口」のワインは、甘さをほとんど感じないすっきりとした後味が特徴で、料理と合わせやすく、食事と一緒に楽しむ際に向いています。
| 代表的な銘柄 | |
|---|---|
| 甘口 | 赤:アポシック レッド 白:エロイカ ゴールド・リースリング |
| 中間 | 赤:メナージュ・ア・トロワ レッド 白:パシフィック・リム ドライ・リースリング |
| 辛口 | 赤:オーパス・ワン 白:シャトー・モンテレーナ シャルドネ ナパ・ヴァレー |
ボディで選ぶ
ボディとは、ワインを飲んだときに感じる「飲みごたえ」を表す言葉です。
ワインの味を表現する際によく使われる「軽い・重い」といった表現は、このボディ感を指しています。
ひと口飲んだあとに、口の中にどのくらいしっかり味が残るかをイメージすると、分かりやすいでしょう。
〈ボディの種類と特徴〉

ボディは大きく、ライトボディ・ミディアムボディ・フルボディの3段階に分けられ、食事とワインのマリアージュ(相性)の良い組み合わせを探すうえで重要な指標になります。
例えば、ボディが重いほど、味の強い食事と合わせて飲んでもワインの風味が食材に打ち消されることなく楽しめます。
また逆にボディが軽いほど、繊細な味わいの食事と合わせて飲んでも、食材の味がワインに邪魔される事がありません。
| 代表的な銘柄 | |
|---|---|
| ライトボディ | 赤:ボーグル・ヴィンヤーズ ピノ・ノワール 白:シャトー・サン・ミシェル・コロンビア・ヴァレー・リースリング |
| ミディアムボディ | 赤:ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーヴ カベルネ・ソーヴィニヨン 白:ケンダル・ジャクソン ヴィントナーズ・リザーヴ シャルドネ |
| フルボディ | 赤:オーパス・ワン 白:コングスガード シャルドネ ナパ・ヴァレー |
酸味で選ぶ
酸味は、ワインのさっぱり・スッキリ感やキレを決める重要な要素です。
酸味のあるワインは爽やかでキレがあり、食事と一緒に合わせると、口の中をさっぱりさせてくれる役割もあります。
一方で、酸味が少ないワインはまったりとした口当たりになり、刺激が少なく、ワイン単体でも飲みやすいです。
| 代表的な銘柄 | |
|---|---|
| 酸味の強いワイン | 赤:リトライ サヴォイ・ヴィンヤード ピノ・ノワール 白:シャトー・サン・ミシェル・コロンビア・ヴァレー・リースリング |
| 酸味の少ないワイン | 赤:ケイマス カベルネ・ソーヴィニヨン 白:エロイカ ゴールド・リースリング |
産地と品種で選ぶ
ワインは、同じ品種でも産地によって「味わい」が大きく変わります。
産地を選び、自分の好みに合う銘柄を探すこと自体がワインの楽しみ方の一つです。
その変化を生み出す大きな要因のひとつが、産地の気候です。
〈図 ワインの産地(気候)と味わいの関係〉

例えば、温暖な気候の産地であれば、ブドウがよく熟すため「酸味が少なく、果実味の強いワイン」に。
冷涼な気候の産地であれば、ブドウは熟しきらず、酸が残るため「さっぱりとした上品なワイン」に仕上がります。
3.アメリカワインの産地とブドウの品種

アメリカワインの主要な産地は「ワシントン州」、「オレゴン州」、「カリフォルニア州」、「ニューヨーク州」の4つです。
| 産地 | 主要なブドウの品種 |
|---|---|
| カリフォルニア州 (温暖) |
赤:カベルネ・ソーヴィニヨン、ピノ・ノワール、メルロー 白:シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン |
| ワシントン州 (中間) |
赤:カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー 白:シャルドネ、リースリング |
| オレゴン州 (冷涼) |
赤:ピノ・ノワール 白:ピノ・グリ、シャルドネ |
| ニューヨーク州 (冷涼) |
赤:ピノ・ノワール、カベルネ・フラン 白:シャルドネ、リースリング |
以下、ブドウの品種毎にその特徴を解説します。
カベルネ・ソーヴィニヨン

| 産地 | カリフォルニア州・ワシントン州 |
|---|---|
| 味わい | 「濃厚な果実味」と豊富なタンニンによる「渋み」がある深い味わいが特徴 |
| 代表的な銘柄 | オーパス・ワン |
温暖なカリフォルニア州で育つカベルネ・ソーヴィニヨンは、よく熟しているため、風味と香りが強い飲みごたえのある、いわゆる「フルボディ」の味わいに仕上がります。
また、昼夜の寒暖差が激しいワシントン州で育つカベルネ・ソーヴィニヨンは、完全に熟しきらず、ある程度の「酸」が残るため、上品な味わいになります。
カベルネ・フラン

| 産地 | ニューヨーク州 |
|---|---|
| 味わい | 「渋み」が少なく、なめらかな口当たりと「上品な酸味」が特徴 |
| 代表的な銘柄 | ラモロー・ランディング T23 アンオークド カベルネ・フラン |
カベルネ・フランはカベルネ・ソーヴィニヨンの親品種ですが、カベルネ・ソーヴィニヨンよりは「軽やかな味わい」が特徴です。
冷涼な気候のニューヨーク州で栽培されたカベルネ・フランは、「渋み」が少ないことに加えて、はっきりした酸味があります。
ピノ・ノワール

| 産地 | カリフォルニア州・オレゴン州・ニューヨーク州 |
|---|---|
| 味わい | 「渋み」が少なく、ブドウ本来の「爽やかな酸味」を感じる |
| 代表的な銘柄 | カレラ ピノ・ノワール セントラルコースト、ドメーヌ・セリーヌ・エヴァンスタッド・ピノ・ノワール |
ピノ・ノワールは冷涼な産地で栽培されるブドウですが、温暖なカリフォルニア州の一部(ソノマなど)でも栽培されています。
比較的暖かいカリフォルニア州で栽培されるピノ・ノワールは、果実味がしっかりしており、パワフルな飲み口が特徴です。
一方のオレゴン州やニューヨーク州は、冷涼な気候のため、しっかりと酸味を感じる上品な味わいになります。
メルロー

| 産地 | カリフォルニア州・ワシントン州 |
|---|---|
| 味わい | 「渋み」と「酸味」が少なく、まろやかな果実味の味わいが特徴 |
| 代表的な銘柄 | ダックホーン メルロー ナパ・ヴァレー |
カリフォルニア州(主にナパ・ヴァレー)で生産されるメルローは、温暖な気候により、ブドウが良く熟すため、果実味の強い味わいになります。
一方のワシントン州は、カリフォルニア州ほど温暖な気候ではないため、「果実味と酸味」のバランスが取れた上品な味わいが特徴です。
シャルドネ

| 産地 | カリフォルニア州・ワシントン州・オレゴン州・ニューヨーク州 |
|---|---|
| 味わい | フルーティーで酸味のある爽やかな味わい |
| 代表的な銘柄 | コングスガード シャルドネ ナパ・ヴァレー、シャルドネ マーカッシン ヴィンヤード |
シャルドネはさまざまな国や地域で栽培されており、産地によって味わいが大きく異なります。
温暖な産地のカリフォルニア州で栽培されるシャルドネは、「完熟した果物のような濃厚な果実味を持つ華やかな味わい」になります。
一方、冷涼な産地とされるオレゴン州・ニューヨーク州では、「柑橘系のスッキリとした酸味が特徴の爽やかな味わい」になります。
また、温暖と冷涼の中間的気候であるワシントン州のシャルドネは、まろやかな酸味の果実味が強いものからキレのある酸味があるものまで、さまざまな味わいの物が幅広くあります。
リースリング

| 産地 | ワシントン州・ニューヨーク州 |
|---|---|
| 味わい | さっぱりとした「酸味」と豊かな「果実味」や「アロマ」のような独特な香りがあり、華やかな味わいが特徴 |
| 代表的な銘柄 | エロイカ ゴールド・リースリング、ハーマン・J・ウィーマー ドライ リースリング |
リースリングは冷涼な産地で栽培されており、キレのある「辛口」から「極甘口」まで幅広いワインに仕上がります。
冷涼な気候であるニューヨーク州のリースリングは、さっぱりとした「酸味」が特徴で、ライムのような柑橘類に近いミネラル感があります。
一方のワシントン州は、ニューヨーク州よりも温暖であることから「酸味」はありつつも、しっかりとした「果実味」が感じられます。
ソーヴィニヨン・ブラン

| 産地 | カリフォルニア州 |
|---|---|
| 味わい | 柑橘系のような爽やかな「酸味」とハーブのような「上品な香り」がある |
| 代表的な銘柄 | ダックホーン・ヴィンヤーズ・ソーヴィニヨン・ブラン ノース・コースト |
温暖な気候のカリフォルニア州で栽培されるソーヴィニヨン・ブランは、よく熟されるため比較的「まろやかな酸味」になり、ハーブのような「香り」の中にトロピカルな「果実味」も感じることができ、華やかな味わいになります。
ピノ・グリ

| 産地 | オレゴン州 |
|---|---|
| 味わい | 心地よい「酸味」とマンゴーなどのトロピカルな「果実味」があり、フルーティーな味わい |
| 代表的な銘柄 | キング・エステート ピノ・グリ |
ピノ・グリは黒ブドウのピノ・ノワールが突然変異した品種で、果皮は黒ブドウのようですが、果汁は立派な白ブドウです。
冷涼な気候のオレゴン州で栽培されるピノ・グリは他の産地のピノ・グリよりも「酸味」が強く、スッキリとした爽やかな味わいが特徴です。
気になる「ブドウの品種」がありましたら、ぜひご確認ください。
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